1: 名無しさん@恐縮です 2022/01/05(水) 12:07:08.46 ID:CAP_USER9
1/5(水) 10:02配信
FRIDAY

「姉ありきで注目されているところもあり、僕自身、選手としてもっと大きくなりたかった」。レース後、悔しさをにじませた木付琳主将(写真:アフロ)

正月恒例の第98回箱根駅伝で國學院大は、総合8位で4大会連続のシード権を獲得したが、目指していたのは初の総合優勝。誰よりも悔しさをにじませたのは、主将の木付琳(きつき・りん)だった。実姉は元乃木坂46の衛藤美彩、義兄はプロ野球西武ライオンズの源田壮亮。メディアに親族の話題を取り上げられることも多いが、3年生からは主将を務め、今年度はエース格として出雲駅伝2区で区間賞を取るなど結果も残してきた。それだけに最後の箱根路でのブレーキは想定外だった。

◆出走者全員に個別メッセージを送った「気配りの主将」

復路の7区で苦悶の表情を浮かべ、懸命に腕を振っていた。湘南の海風が吹く平塚中継所に飛び込んでくると、冷たいアスファルトの上にバタリと倒れ込んだ。木付琳の足は、びくびくと痙攣していた。意識もほとんどない。タスキをつなぐのが精いっぱいだったのだ。復路の流れをつくる働きを求められたが、チーム順位を6位から10位まで下げることに。区間順位も20位。仲間たちに肩を抱かれて待機テントに戻ると、必死に声を絞り出した。

「主将としての仕事を果たしたかった。その思いでいっぱいです。これがいまの自分の実力、自分の弱さだと思います。本当に悔しいです。前田康弘監督が信じて任してくれたのに……。後半まで足がもちませんでした」

左アキレス腱を手で押さえ、思わず苦笑した。大会まで1カ月を切った12月上旬、急に痛みが走った。3年生から主将を務め、今年度は初めて総合優勝の目標を掲げ、チームを引っ張ってきた自負もある。ここで足は止められない。医師に相談し、練習からレース当日まで痛み止めを打ち続けた。思うようにケガが回復しないときも、チームメイトたちに不安な素振りを見せるわけにはいかない。むしろ、仲間への気配りは絶対に忘れなかった。

箱根のレース前日には、往路と復路の出走メンバー全員に個別でメッセージを送り、急きょメンバーから外れた島﨑慎愛にも電話を入れた。

「最後までいいムードで迎えたかったので」

それでも、東京五輪で金メダルを獲得したアスリートの先輩として、義兄として、尊敬する西武の源田にはずっと相談していた。いつも的確なアドバイスをくれ、レース前には励ましのメッセージをもらう仲である。まるで実兄のように気にかけてくれている。復路の前日、当日にも源田の言葉に背中を押された。

「いままではキャプテンとして、チームのことを考えてきたと思うけど、最後は自分のためにも走れ。どのような結果になっても、いままでやっていたことは変わらないよ」

◆高校卒業後、入寮する際に連れてきてくれた姉

痛みは1週間前に消えていたが、不安がなかったと言えば、嘘になる。『やることはやったから大丈夫だ』と自らに言い聞かせ、自信を持ってスタートラインに立った。

心の支えとなっている実姉の存在も大きかった。

「最後の箱根で姉に成長した姿を見せたいという思いもありました。これまでは姉ありきで注目されているところもあり、僕自身、選手としてもっと大きくなりたかった。その思いはモチベーションになっていました」

地元の大分東明高校を卒業し、上京して陸上部の寮に入るときも姉に連れて来てもらった。主将の重責に押しつぶされそうなときには「しっかりしなさい」とゲキを飛ばされた。姉の言葉は、常に胸に留めている。

『最後は気持ちだよ。リンくんなら大丈夫、私の弟なんだから』

ただ、強いメンタルを持ってしても、立ち行かないこともある。不運だったのは、チームにアクシデントが重なったこと。復路の区間配置が決まったのはレース前日。当初、木付は10区を予定していたが、副主将の島﨑が故障で欠場を強いられ、当日のエントリー変更で急きょ7区へ。オーダーを組んだ前田監督は渋い表情を見せながらも、先頭に立って引っ張ってきた主将を慮った。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/2f174ab4de5f2a9a44fdb7bb17fccad0bac3af93

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